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検査
渦電流探傷は、非破壊検査手法の一種です。交流電流を印加したコイルを検査体(金属)表面に近づけたときに、検査体表面に生じる渦電流の大きさが欠陥の有無や材質の不均一性といった要因によって変化することを利用し、対象にダメージを与えずに検査を行います。表面に開口した欠陥(亀裂、割れ、打痕、欠け)だけでなく、表面近傍の内部欠陥(腐食、空孔、溶接不良など)を検査することも可能です。
渦電流探傷試験は、渦電流探傷器にコイル(プローブ)を接続して行います。コイルには以下の3種類があります。
配管やパイプに挿入して探傷を行います。熱交換器などの保守検査で広く適用されています。
適した検査部位:熱交換管の内部及び外部探傷
ワイヤーや棒、配管・パイプの探傷に使用され、内挿コイルとは逆に、コイルの内側に試験体を通して探傷を行います。
適した検査部位:管・棒・線材の周方向欠陥検出や高速異材選別 など
上記2種に比べ、より微小な欠陥を検知することができ、微細 な傷の検出や、平板状の試験体の探傷に使用されます。
適した検査部位:平面、曲面など、様々な検査部位に対応
なお、それぞれのコイルには、単一方式(アブソリュート/絶対方式/標準比較方式)と自己比較方式(ディファレンシャル/作動方式)があり、さらにそれぞれ自己誘導方式と相互誘導方式があります。検査対象物や検査条件により、これらを適切に組み合わせたコイルを用います。
コイルに取り付けたセンサーをチューブに内挿し、コイルに交流電流を流すと誘導電流が発生します。この時、チューブに減肉等があると誘導電流及び位相の変化が起こります。この変化を解析して減肉の有無および深さを求めます。検出信号は、テストピースによるシュミレーション後に信号解析装置に入力した位相角-減肉校正曲線を用いて、上図の記録計にてリアルタイムに自動解析します。1~3chは、チューブの誘導電流の変化等を示し、4chは、自動解析により減肉の外側及び内側の識別と減肉率を記録します。